ジャパン・レジリエンス・アワード「最優秀賞」を受賞、国土交通省新技術データベース「NETIS」にも登録された技術が、国 の流域治水を支える [2026年4月受注]
【背景】
気候変動に伴う豪雨災害が全国で深刻化するなか、政 府 は「防災・減災、国土強靭化の推進」を掲げ、官民一体となって河川流域全体で水害に備える「流域治水」の推進を急務と位置付けています。その事例の一つとなるのが、徳島県吉野川水系にある「前川救急排水機場」です。本機場は、大 雨 の際に街へ水があふれ出す「内水氾濫」を防ぎ、地域住民の命と財産を守り続ける、極 めて重要なインフラ施設です。
【課題】
四国地方整備局が今回進める前川救急排水機場に「遠隔操作機能」を導入するプロジェクトには、出 水 時 における河川管理の効率化・省力化と、確 実 で迅速な排水オペレーションを両立するという狙いがあります。今回の刷新では、現 地 での確実な自動運転をベースに、遠 隔からは安全に状況を監視するという運用方針がありました。そして、「想定を超える豪雨によって万が一、排水機場全体が水没するような最悪の事態に陥っても、ポンプだけは絶対に止めずに運転し続ける」という絶対条件を伴います。しかし、本機場に設置されている全4台( うち今回の工事対象は2台)の口径700mmコラム形水中ポンプは、長期間水中に浸かり続ける構造上、モータが「絶縁低下」するリスクがありました。
【ソリューション】
この厳しい条件に、遠隔監視の安全性を根底から支える新たなポンプとして選ばれたのが、トリシマの「耐水モータ 一体型ポンプ」です。具体的な技術的特長は以下のとおりです。
[最大の特長] ポンプとモータを一体化した「水密構造」:絶対に水が浸入しない構造にしており、万 一 モータが水没するような危機的状況になっても、排水運転を継続し、地 域 の安全を守り抜くことができます。
地上での容易な点検:通常時はモータが気中(地上)にあるため、従 来 の水中ポンプのような絶縁低下の心配がなく、陸 上 で安全かつ容易に点検が行えます。
コスト削減:ポンプとモータが一体構造のため、長 い中間軸や重厚な電動機架台が不要となり、機器構成をコンパクトに集約。耐震性に優れた強靭な設備を構築できるだけでなく、減速機が不要なことからメンテナンス性の向上によって維持管理費の削減効果もあります。
この国交省直轄事業での初採用と同時期に、本技術は「NETIS(国土交通省の新技術情報提供システム)」への登録を完了。さらに、日 本 のインフラを守る画期的なイノベーションとして、「第12回ジャパン・レジリエンス・アワード2026(強靭化大賞 )」の企業・産業部門において、最高位である「最優秀賞」も受賞することができました。
| ポンプ名称 | 1号・2号主ポンプ |
|---|---|
| 口径・形式 | 700mm耐水モータ一体型立軸斜流ポンプ |
| 台 数 | 2台 |
| 原動機容量 | 132 kW |