プロジェクトストーリー
海水淡水化プラントや送水場、下水処理場、発電所など、トリシマは、世界各国のインフラ整備にポンプで貢献しています。ここではその一例として、カタール・ドーハで手がけたかんがいポンプ場を紹介します。
- カタールの首都、ドーハ。アラビア半島の東側にちょこんと位置する小さな国ですが、近年、急速な経済発展をとげ、中東有数の世界都市となっています。人口もここ数年で急激に増え、1990年代には50万人前後、2005年で80万人程度だったのが、今や200万人に迫る勢いです。
(出典:WHO)
そのカタールの人口の80% が住んでいるというドーハ都市圏で、トリシマは、
同市内すべてのかんがいポンプ場の工事を請け負いました。
なかでも今回は、そのひとつ「TSE1 Pumping Station」というポンプ場を紹介します!
ポンプ場「TSE Pumping Station」レポートReport/ TSE1 Pumping Station
- カタールの水事情
- 年間降雨量が少なく、河川やダムからの水の確保が難しいカタールでは、海水を淡水化した水を上水に利用しています。生成された上水は、カタール送電水公社によって整備された上下水道管ネットワークを経由して、各家庭に配水されています。
また、下水処理した水は河川や海に放流するのではなく、公共事業庁によって整備されたかんがい用水管ネットワークに沿って、街中に再供給されており、貴重な水資源を徹底的に有効利用しています。
- かんがい用高架タワー
- 地上約30mのタンクから自然流下で供給するタワーモードと、ポンプで直接ネットワークに供給するポンプモードによってポンプ場は制御され、つねにドーハ中心部~東南部エリアの街路樹や交差点の花々、公園の芝生などに潤いを与えています。
同ポンプ場は、2005年にトリシマがポンプを含む機械電気設備の供給・据え付け・試運転工事を請け負い、4台の大型ポンプをはじめ必要な機器を納入しました。
今回お話をうかがった職員の方からは、
「トリシマのポンプはメンテナンスリストに従って維持管理されており、
2008年に本格稼働してから今日まで問題なく運転されている」
と高い評価をいただくと同時に、メンテナンスの必要性とその改善に貴重なご意見をいただきました。
- 急激な経済発展を遂げているカタールの長期インフラ需要予想
- 近年、カタールの経済発展に伴う人口増加の結果、同国の水需要は急速に拡大し、中東諸国の中でも最大規模となりました。また、2022年に開催予定となっているFIFAワールドカップ関連のインフラ整備に向けて、さらに人口の増加が見込まれています。この長期インフラ需要予測に対応するために、昨年、新たに上水用貯水槽の建設や下水道ネットワークの建設計画が発表されました。
ドーハ市の将来50年、約250万人の人口に対応することを目標としています。
- ポンプの重要性を再認識
- この急激な経済発展を遂げているカタールにおいて、人々の生活に欠かすことのできない水をつねに供給し続ける役割を担い、昼夜を問わず、縁の下の力持ちとしてそれに応え続けるポンプ。また、中東という地において、人々に安らぎを与えてくれる一面の緑や花々にまで、命の水を供給し続けるポンプ。今回のレポートを通じて、自分自身、ポンプの重要性について改めて認識するとともに、我々が担っている責任の重さを強く実感しました。
さらに、今後ともカタールという国に、よりよいポンプ設備を提案・提供できるよう努めていきたいと思います。
他にも、カタールの多くの施設で人々の暮らしを支えています
トリシマはこの他にも、
カタールの多くの施設で人々の暮らしをささえています。
カタール トラックレコートマップQATAR TRACK RECORD MAP