TOP > NEWS > IR > 米国の地熱発電プラント向けポンプを受注
2024.02.26
富士電機㈱からCTR Stage 1 Power Project向けに循環水ポンプ、温水ポンプを受注 [2023年10月受注]
CTR Stage 1 Power Projectは、米国CTR社によって建設される地熱発電とリチウム製造の設備を擁するハイブリッドプラントです。既に11ヶ所の地熱発電所が稼働しているカリフォルニア州ソルトン湖地熱地帯の地熱資源を利用し、55MWの発電と年間25,000tのリチウム生産を2025年に開始するものです。リチウムは米国GM社の電気自動車用バッテリーなどに使用されます。計画されているStage 2以降では、発電容量・リチウム生産量とも大幅に拡張される予定です。
発電プロセスは、まず地熱水が気水分離器で蒸気と熱水に分けられます。蒸気でタービンを回し、直結された発電機によって発電されます。タービンを通過した蒸気は復水器で冷却されて温水となり、それを温水ポンプで取り出し、浄化タンクや冷却塔水槽に送られます。循環水ポンプは冷却塔水槽に設置され、冷却塔で冷やされた水を復水器へ送り復水器を冷却する役割を担っています(発電プロセス概略図を参照)。一方、リチウムは気水分離器で分けられた熱水から抽出されます。
一般的に地熱発電所で使用されるポンプは、①腐食性の高い地熱水対策として接水部に特殊ステンレス鋼を採用、②ISO,ASME, HIなどの国際規格に基づいた材質や性能・構造への準拠など、高い信頼性が求められます。トリシマのポンプは、これまで日本国内を含め、インドネシアやトルコ、フィリピン、メキシコ、ケニアなど世界30ヶ所以上の地熱発電所に納入され、順調に稼働しています。これらの実績をはじめ、品質、アフターサービス体制を含む総合力が評価され、今回の受注に結び付きました。
グローバルに脱炭素社会の実現が叫ばれる昨今、トリシマは引き続き、再生可能エネルギーを使用する地熱発電向けのポンプやサービスの提供を通じて、世界の環境問題解決に貢献していきます。
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