TOP > NEWS > IR > 排水能力増強による「予備機化」で 施設の信頼性と機能性を向上
2024.02.26
大阪府北部流域下水道事務所から
高槻水みらいセンターおよび味舌ポンプ場の雨水ポンプ整備改造工事を受注 [2023年11月受注]
「流域下水道」とは、日本の下水道事業の形態の一つで、2つ以上の市町村の下水を1ヶ所に集めて処理するものです。幹線管渠(主要な地下水路)と終末処理場(下水を最終的に処理して河川などに放流する施設)で構成され、都道府県が管理しています。
大阪府には北部、東部、南部の3つの流域下水道事務所があり、北部流域下水道事務所では淀川右岸、安威川、猪名川の3流域を管理しています。今回、工事を行うのは淀川右岸流域の高槻水みらいセンターと、安威川流域の味舌ポンプ場です。
高槻水みらいセンターは、高槻市内で芥川が淀川と合流する手前、枚方大橋の西側約1kmの場所にあり、処理場の屋上は緑豊かな「高槻スカイランド」として府民に開放されています。本センターには大雨の時に雨水を排水する雨水ポンプを13台備えており、今回はそのなかのNo.7雨水ポンプの整備改造とエンジン、減速機の更新を行います。
一方、味舌ポンプ場は摂津市の阪急京都線正雀駅の東へ約1kmの場所にあります。本ポンプ場は、千里系と山田系で全10台の雨水ポンプを備えており、今回はNo.3とNo.4雨水ポンプの整備改造とエンジン、減速機の更新が行われます。
大阪府流域下水では、現在、施設稼働の信頼性を向上させるための「予備機化」に取り組んでいます。雨水ポンプの更新に合わせて1台当たりの排水能力を増強し、1台が稼働できなくても排水能力を確保できるようにします。例えば、1㎥/秒を排水するポンプが5台ある機場(=機場全体の排水量が5㎥/秒)の場合、1台の排水量を1.25㎥/秒に更新すると4台で5㎥/秒となり、1台が整備中でも機場全体の排水量を確保することができます。今回の2つの工事も「予備機化」の一環で行われており、ポンプを整備して再使用し、改造を施すことで排水能力増強を行います。
ポンプ設備の改造と更新によって施設全体の信頼性と機能性が向上し、流域で生活する人々の安心・安全な環境づくりへの貢献が期待されています。
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