TOP > NEWS > 受注情報 > 地熱発電所向けポンプでカーボンニュートラル社会の実現に貢献
2023.08.29
三菱重工パワーインダストリー株式会社から
小安地熱株式会社 かたつむり山発電所向け主要ポンプを受注
かたつむり山発電所は、秋田県湯沢市小安地域の栗駒国定公園内で計画されている発電出力14,990kWの地熱発電所です。地熱発電は、地中深くの地熱貯留層から取り出した蒸気でタービンを回し発電するもので、CO₂をほとんど排出しない再生可能エネルギーの一つとして注目されています。
本発電所の発電方式は、気水分離器で分離した熱水を減圧気化器でさらに蒸気を取り出し、高圧蒸気と低圧蒸気でタービンを回す「ダブルフラッシュ方式」が採用されており、一般的なシングルフラッシュ方式よりも出力が増加する特徴があります。
本発電所は、地熱発電所として初めて「重要電源開発地点の指定」を受けた発電所となります。「重要電源開発地点の指定」は、国として推進することが特に重要な電源開発に係る地点について、地元合意形成や関係省庁における許認可の円滑化などを図ることを目的とし、経済産業大臣が行うものです。現在、2027年3月の運転開始に向け発電所の周辺環境や景観へ十分に配慮しながら建設工事が進められており、このたび、当社は本発電所向けに温水ポンプなど計5台を受注しました。
地熱発電を構成する主要機器の一つである温水ポンプは、地熱蒸気がタービンを通過後、復水器に送られ凝縮水となったものを復水器から冷却塔まで循環させる役割があります。本ポンプは厳しい吸込条件に対応するためバレル一体立型構造を採用し、また、地熱蒸気の性状に考慮して、接水部にはステンレス鋼を採用しています。
トリシマの温水ポンプは、これまで日本国内を含めインドネシアやトルコ、フィリピン、メキシコ、ケニアなど世界30ヶ所以上の地熱発電所に納入され順調に稼働しています。これらの実績・品質・アフターサービス体制を含む総合力が評価され、今回の受注に結びつきました。
トリシマは地熱発電所にポンプを納入することで再生可能エネルギーの普及・拡大に貢献し、さらにはカーボンニュートラル社会の実現にも貢献していきます。
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