※2014年12月時点の原稿です
株式会社村田製作所での事例
今回は、株式会社村田製作所とそのグループ会社での“ポンプで省エネ”事例をご紹介します。
村田製作所といえば、京都府長岡京市に本社を置く世界有数の電子部品メーカーです。主力製品のセラミックコンデンサは世界随一のシェアを誇ります。スマートフォンをはじめとするモバイル機器、PCなどには欠かせない部品で、スマートフォン1台に700～800個も使用されています！
村田製作所は地球温暖化防止活動により2015年度までにCO2数量原単位で2012年度比15%削減する目標を掲げています。
「バルブで絞っているポンプ」がきっかけ
そんな村田製作所では今、エコポンプの導入が続々と増えています。きっかけは株式会社出雲村田製作所での冷水ポンプ取替え時における、トリシマの省エネ提案でした。村田製作所の中でも特に出雲村田製作所は新しい方法にも積極的に取り組む事業所であり、エコポンプ導入もグループ会社内で最初でした。
「バルブで絞っているポンプはもったいない、何か省エネできる良い手はないかと以前から考えていました。そんなとき、エコポンプを紹介され、導入を検討しました」
と話してくださったのは管理部の日野様と宇野様。
まずはバルブを絞っている空調の冷水・温水ポンプと冷凍機用ポンプを導入。結果、消費電力量は年間23.7％、電力費は年間約80万円と大きく削減できました。エコポンプは仕様にジャストフィットさせるためインペラカットをするなど、バルブを絞らないですむ工夫が施されています。
出雲から岡山、野洲、金沢へ展開！
出雲の冷水ポンプがきっかけとなり、全国の各工場でポンプをエコポンプに取替える動きが広がり、岡山や野洲、金沢など全国で計60台のエコポンプを導入していただきました。
株式会社岡山村田製作所では消費電力量は年間約14万kWh削減となり、中には省エネ効果が50％以上にもなったポンプもあります。
野洲事業所では電力費が年間75万円以上も削減できました。
特にバルブで絞ったりインバータで固定速運転をしたりしているポンプは、エコポンプへの交換で省エネが期待できます。
“ポンプdeエコアドバイザー研修”を実施
トリシマでは“ポンプdeエコアドバイザー”という社内認定資格があります。トリシマの営業部員はその資格を取得するために“ポンプdeエコアドバイザー研修”を受けます。研修では、ポンプによる省エネの考え方はもちろん、実習もあり現場でのポンプの流量・圧力・電力の測定方法、省エネ提案書の作成方法などを学びます。さらにはトラブルの原因の見極め方からメンテナンスまで、高い専門知識と技術を身に付けます。
この研修は通常、トリシマの営業担当者や代理店に対し実施していますが、今回は村田製作所本社とグループ会社を含め、4拠点で行うこととなりました。ある時
「ポンプの省エネについての情報がインバータしかないため、エコポンプ導入の判断ができない」
という相談を受けました。そこで、
「ポンプの基礎知識と省エネの原理を理解すれば、導入の判断を自分たちでできるようになりますよ」
と提案し、“ポンプdeエコアドバイザー研修”を実施する運びとなりました。村田製作所の皆様とともに、その各工場に駐在する設備業者の方々も参加する多企業合同研修となりました。
研修で省エネ意識がさらにアップ！
ポンプの性能カーブについての説明から、ポンプ設備を搭載したトリシマのトラック上でのデモンストレーションまで、ポンプによる省エネを理解していただけるよう、できうる限りの研修を実施。
「設備担当12名が研修でもらったツールをポンプの現状を把握するため使っています。省エネの期待度を見ることができ便利です」
「エコポンプと一般的な汎用ポンプを間近で見て触れて、明確に違いを実感しました」
松浦様、水野様、野間様
といった嬉しい声を聞かせていただきました。
最近ではトリシマ以外でも積極的に研修を実施しています。「“ポンプの省エネ”について詳しく知りたい！」とお思いの方は、ぜひポンプのプロが実施している“ポンプdeエコアドバイザー研修”をご検討ください。