お客様の声 エコポンプニュース Vol.55投資効果の大きいポンプに絞ってまずは22台。
エコポンプで、電力消費量41%削減!
省エネダウンサイズ(インペラカット含む)⾷品・飲料

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※2015年4月時点の原稿です

~サントリープロダクツ株式会社 高砂工場での事例~

烏龍茶や伊右衛門、CC レモンにオランジーナ、そしてストーリー仕立てのCM で人気の高い缶コーヒーのBOSS!ウイスキーのイメージのほうが強いかもしれませんが、ソフトドリンクのラインナップもずらり。今回は、そう、誰もが知ってるあの飲料メーカー、サントリーでの省エネ事例を紹介します。

創業は、1899 年(明治32 年)。大阪西区で葡萄酒の製造販売から始まった商店が今や、連結従業員数37,613 名(2014 年12 月31日現在)、連結売上高2 兆4,552 億円(2014年度)。世界中に拠点を持つ、日本を代表するグローバルカンパニーです。

そんな巨大企業の製品づくりを支えているのは、やはり従業員一人ひとり。今回お話を伺った、サントリープロダクツ株式会社 高砂工場工務部門の辻敦浩技師長、工務原動グループの中沢久尚課長と芝田大作様からも、自社製品に対する愛情と品質管理への厳しさが感じられました。

省エネ講習会で“インペラカット” に納得

一足早く、サントリープロダクツ(株)木曽川工場でエコポンプを導入していたことや、トリシマの代理店の光伸株式会社を通じてエコポンプの存在は知っていたという芝田様が、本社の省エネ委員会を通してトリシマの講習会を知り、「省エネ講習会」に参加されたのが、2014 年7 月頃。

「インバータで省エネするのは、工場ではある意味当たり前でしたが、『インペラカット』というのは初めて聞きました。分かりやすく説明していただき、これならたしかに(省エネ)できるな、と思いました」。

▲柴田氏

「インペラカット」とは、お客様の仕様に合わせてインペラの外形を加工(カット)すること。通常、プラント設備設計時には、「大は小を兼ねる」という安心感から必要以上に大きなポンプが設置されているケースが多いのですが、これが「ムダ」につながります。また、一般的に、汎用ポンプではサイズ展開が限られているため、大き目を選ぶしかないという現状もあります。
そこでトリシマでは、お客様の設備状況に応じて、インペラを一つひとつジャストサイズに調整することで余分な消費電力を削減。
汎用ポンプで、一台ずつすべてにインペラカットを実施しているのはトリシマだけです。

90kW→45kW で、ホントに大丈夫!?

その他、筒形カップリングガードが標準装備されているなど、安全面でも安心できたので、さっそくエコポンプの導入を進めようとしたものの、工場全体で使われているポンプは約170 台。一気にすべてを取り換えるのは、現実的には厳しい。そこで、現場のご協力のもと、光伸とトリシマとですべてのポンプの運転状況をチェックし、「古い・稼働時間が長い・モータ容量が大きい・ポンプがたくさんある用水エリア」を中心に選定し、22 台のポンプを交換することとなりました。

ただ先述したように、トリシマのエコポンプは、インペラカットで無駄を省くため、モータ容量が小さくなることが多い。肝心の送水能力がちゃんと保てるのか、工場の稼働に支障が出ないか、という心配は、「めちゃくちゃありました」。90kW のポンプが45kW にサイズダウンできるという結果に、

▲中沢課長

「本当に!?大丈夫? って、正直ちょっと心配でしたね」。

ところが実際に、サイズダウンしたエコポンプが動き出すと、「全然問題なし!」。三人そろってこたえてくれました。

「逆に、最初の設計は何だったんだろう、って。(ポンプが)大きすぎない? という話にはならなかったのかなって(笑)」。

省エネ目標は、エネルギー原単位で約半分!

 自然環境の保全やエネルギーの有効利用が世界的に叫ばれるいま、ここサントリーでも積極的な省エネ対策が進められています。つくっている製品や生産量によって、各工場に目標値が割り当てられているとのことですが、高砂工場の場合、「2020 年までに、2007 年比でエネルギー原単位で約半分」と厳しい数字が課せられました。

▲辻技師長

「あるところまではわりと一気に下げられるのですが、できることはやった、っていう後からが難しい。そういう意味では今まで、『ポンプで省エネ』という意識はなかったので本当によかったですね」。

短納期で、安心・安全・確実に工事完了!

今回、営業活動から据付け工事まで尽力してくれたのは、これまでにもエコポンプの販売で大きな貢献をしてくれている光伸。

「今まで、(光伸には)修理くらいしか頼んだことがなかったので、正直、工事は大丈夫かな、ってちょっと不安もあったんです。でも、配管工事も多くて大変なのに、施工面もしっかりしていました。しかも、年内に間に合わせたかったので工期も短かったのですが、きっちり間に合わせてくれました」。

今回は、設備の見直しというタイミングのよさも重なって、22 台という多数のポンプを交換した高砂工場。そのうちの1 台、流量変動と発停が多い原水ポンプに着目してみると、流量原単位※の削減率は55% となりました。(下図参照)

※流量原単位とは、水1㎥を送るのに必要な電力

「うちの工場ももう16 年目になるので、とくに古いポンプについては、メンテで使い続けるより、新品に取り換えたほうがいい場合も多いですよね。イニシャルコストは多少かかるかもしれないけど、ランニングコストや保善費は確実に減りますから」

「実際、電力の連続監視をしているのですが、エコポンプ導入後、(消費電力量が)下がっているのは、すぐに分かりました」。

今後も、投資回収に見合うものからエコポンプに取り換えていきたい、とおっしゃってくださいました。そのご期待に応えられるよう、トリシマと光伸とタッグを組んで、これからもしっかりサポートさせていただきます!

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