エコポンプニュース エコポンプニュース Vol.26夏までにすぐできる「ポンプdeエコ」
夏の節電対策は大丈夫ですか?
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※2012年5月時点の原稿です

地球温暖化

地球温暖化により、異常気象・砂漠化・海面上昇と地球規模の問題が発生している。地球温暖化の原因の一つが二酸化炭素であり、日本の二酸化炭素排出量の35.4%※が産業部門で排出されている。 日本では、「2020年時点の温暖化ガス排出量を全体で90年比25%削減する」という目標を国際公約に掲げているが、東京電力福島第一原発の事故により、二酸化炭素排出量が少ない原発の新増設は難しくなり、国内の二酸化炭素削減は最大10%にとどまる試算が政府から出された。
また、原発休止分を火力発電所で補うことによる二酸化炭素の増加、さらには夏の供給電力不足という事態が予想されている。

夏の電力不足

年間を通じて一番電力を使うのは夏である。電力各社では今夏の電力需要に対する供給不足が報じられており、節電頼みの夏になる。節電のために工場の稼働時間変更、生産の休日シフトによる工場稼働率の低下が予想される。

また、東京電力では電気料金の値上げが言われており、トリシマのお客様の中には値上げにより2,000万円/月も電気料金が上がるお客様がいる。企業としては夏の電力不足は大きな負担になる。

産業分野におけるポンプの消費電力の割合は25%と意外に多く、産業分野の全ポンプを20%省エネするだけで、産業分野の消費電力を5%削減可能である(右図)。本格的な夏がくる前にポンプによる省エネを実施することは急務である。

「ポンプdeエコ」は工場稼働率 低下を防ぐ

夏までの短期間で実施できる省エネ施策は限られている。そんな中、エコポンプによる省エネ対策は、動力設備の中で比較的短期間で実施することが可能である。

トリシマでは、様々なお客様の工場で「ポンプdeエコ」を実施しており、エコポンプと超高効率モータ(TUモータ)の導入により、消費電力10~75%削減の省エネ実績がある。

ポンプの省エネ手法は大きく2つあり、①機器の高効率化 ②運転の適正化である。
現状のポンプ仕様を変更せずに、効率の高いエコポンプと超高効率のTUモータへ変更することで、簡単に省エネできる。

またムダを削減し、設備に適切なポンプ制御や台数にすることで省エネができる。
ポンプによる省エネは、「機器の高効率化」と「ムダの削減」をするため、お客様の生産体制への影響がなく、工場稼働率を低下することなく節電に取り組める。

冷却プロセス用ポンプの省エネ

夏はよく水を使う季節である。特に、空調やクーリングタワーなどの冷却プロセスに用いられるポンプの稼働率が上昇する。そのため夏の猛暑がくる前に冷却プロセス用ポンプの省エネ・節電対策を行うことが重要である。 トリシマではクーリングタワーや空調装置の「ポンプdeエコ」の多数の実績がある。

クーリングタワー用ポンプの事例では、①エコポンプニュースVol.6でも紹介したように5台のポンプの仕様見直しにより、電力を24%削減、二酸化炭素を約100t、年間コストは260万円も削減できた実績がある。

②某食品会社のクーリングタワー用ポンプでは、エコポンプとTUモータにより機器の高効率化を行った結果、消費電力削減率27%、年間コスト削減金額約22万円、CO2 約9t削減できた(下図)。

空調装置用ポンプでは、インバータを設置しただけで省エネ対策を既に完了としているお客様がいる。インバータ導入済みポンプに対して、機器の高効率化と適切な制御を行うことで、更に省エネが可能である。

③某製薬会社の吸収式冷凍機用ポンプ4台では、既にインバータで制御されていたが機器の高効率化とインバータによる最適制御により更に消費電力削減率10%、年間コスト削減金額約80万円、CO2 約35t削減できた実績がある。

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