エコポンプニュース エコポンプニュース Vol.91ポンプにおける省エネ手法 難しい省エネもトリシマなら解決できるかもしれません                           仕様の見直し省エネ⾼効率化お知らせ

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※2022年7月時点の原稿です

今回は改めて「ポンプdeエコ」の活動についてご紹介していきます。省エネ方法にも様々なものがありますが、ポンプで行う省エネは以下のどちらかによります。
 ①仕様の適正化
 ②機器の高効率化

①仕様の適正化

ポンプの仕様変更にはインペラカットやインバータ運転といった手法があります。どちらも省エネに有効な手段ではありますが、実はその前段階である現状のポンプ運転点を確認することが「ポンプdeエコ」のキモなのです。「まずは現状把握」が省エネへの第一歩です。

ポンプ導入時には水が上がらない、あるいは水が流れないという事態にならないよう、全揚程を決める際に配管損失の係数を大きめにしたり、吐出量を多めにしたりして、安全率を持たせます。この時点でかなり余裕があるケースが多いです。さらにポンプ選定においても、「大は小を兼ねる」で仕様点以上の能力のポンプを選定するケースが多くあります。これらの余裕は実際に設備ができあがった際、余分な能力として現れます。ですから、そもそもあるべきポンプの大きさを検討することが大事です。

しかし、ポンプの運転状況や設備にとっての必要な仕様を鑑みてポンプの仕様を決定することは、安易ではなく取っ付き難い作業ではないかと思います。そこで、まずは現在のポンプ状況をトリシマの担当者と確認してみませんか? 省エネ提案を多く手掛けてきたトリシマが確認方法などについて相談を承ります。

②機器の高効率化

ポンプで省エネ、CO2削減を行っていくうえでトリシマは仕様の最適化だけでなく「ポンプ自体の高効率化」にもこだわっています。 

5月から順次マイナーチェンジを行っていくのはCAL、CAR型のポンプです。ケーシングとインペラ以外は従来通りの設計で効率のみアップしています。インペラは、これまでの技術やノウハウをベースにAIを組み合わせることで、既存の3Dインペラからさらに最適な設計へと進化させた3DMインペラを開発し搭載しています。さらに、複雑な形状となった3DMインペラも製造方法の改善により高い精度で製作することを可能にしています。

今回の開発は、研究開発部門から営業部門、製造部門にいたるまでの若手、中堅が積極的な意見を出すなど、新しい発想・技術も組み合わせ、幅広い視野で挑みました。トリシマの100年を超えるポンプの歴史、過去の諸先輩方に対するチャレンジだと捉え、信頼性を維持しつつ、「ポンプ効率以外は従来ポンプから変えない」という条件に苦戦しつつもなんとかクリアし、効率アップを達成しました。今後もさらなる効率アップをめざし開発を続けていきます。

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