お役立ちコラム配管接続と芯出しについて

芯のずれた配管との無理な接続

 新設の某プラントにおいて、芯出しが全くできない・・・、電動機とポンプの面間も規定値内に全く入らない・・・との連絡がありました。そこで現地調査をしたところ、吸込側の配管フランジとポンプのフランジ面が約10mm、吐出配管フランジも大きくずれていることが分かりました。このような状態で無理に直結しポンプを運転すると、大きな振動が発生し、最悪の場合はケーシングが割れるなどの事故につながります。ポンプの配管接続ではポンプに配管荷重が掛からないように施工していただく必要があります。この現場では、お客様からご連絡いただけたことから配管の再施工により良好な状態で運転ができるようになりましたが、ポンプ据付時の配管施工においては、ポンプに配管荷重が掛からないように、フレキシブルジョイント(伸縮継手)などを使用していただくと、この様なトラブルは少なくなります。

■ 芯出し確認なしでの運転

 芯出し不良による運転は軸封部からの漏れや軸受の早期損傷につながります。特に軸封部がメカニカルシール式のポンプは芯出し不良によって振動が発生し、メカ漏れの可能性が非常に高くなります。初期運転でのメカ漏れのほとんどは、この要因によるものです。

 芯出し不良による運転は、ポンプ寿命の低下、増エネ、メンテ費用の増加につながります。多くの現場で芯出し不良、芯出し未施工で運転されているポンプを見かけますが、その都度、芯出しの重要性を説明しています。ポンプの芯出しは同心および平行精度は5/100mmを目標に行ってください。ポンプの芯出しを適切に行うと、ポンプトラブルの発生抑制、ポンプの長寿命化につながります。

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