お客様の声 エコポンプニュース Vol.57エコポンプで、消費電力量24.2%削減!
JFE条鋼
省エネ講習会鉄鋼

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※2015年8月時点の記事です

「条鋼」と聞いてもなかなかピンとこないかもしれませんが、鉄筋コンクリートや鉄塔、高速道路、トンネルなど、建築に欠かせない鉄の素材として現代社会を支える縁の下の力持ち。身近なところでは、自動車のシャフトやショッピングカートなど、私たちの暮らしのさまざまな場所で使われています。

今回は、そんな条鋼のスペシャリスト、JFE 条鋼株式会社を紹介。なかでも、廃材の鉄スクラップから電気炉を用いてつくる条鋼としては、生産量日本一を誇ります。鉄を完全リサイクルという省エネ・省資源への貢献度の高さもさることながら、鉄を溶かすための巨大な電気炉に莫大な電気料金がかかるため、節電への意識もシビア。とくに震災以降、ますます厳しくなったエネルギー事情の中、社長ご自身、環境問題をより真剣に受け止め、直轄の組織として「省エネルギー活動組織」を立ち上げました。各製造所から選抜メンバーを集め、いかに省エネを進めていくかを議論。その実質的な指揮を執るのが、今回お話をうかがった安全衛生環境防災部の藤本義文部長です。

しのごの言わずに、やってみよう!

「うまくいくかどうか分からない。でも、自分で責任取れる範囲なら、失敗したっていいじゃないですか。しのごの言わずに、とにかくやってみよう! っていうタイプなんですよ」。

そういっておおらかに笑う藤本部長は、まさに頼りになる上司タイプ。自らが旗振り役となって、業者(トリシマ)も若手社員も巻き込み、積極的にリードしてくれました。
本社主導でのエコポンプ導入は、本社東京に一番近い東部製造所(埼玉県)から始まり、鹿島(茨城県)、姫路(兵庫県)水島(岡山県)、仙台(宮城県)、豊平(北海道)と、今では6 製造所すべてでの水平展開を進めています。

そもそも、藤本部長がエコポンプを知ったのは、ある業界誌の広告がきっかけ。

▲藤本部長

「トリシマ? 正直、当時はまったく知らなかったけど、これ(エコポンプ)はいいんじゃないか、とさっそく電話して、すぐに話を聞きに行ったんです」。

こうした決断の速さとフットワークの軽さも、きっと藤本部長の求心力。その熱心さに刺激を受け、トリシマスタッフも気合を十分に、独自の省エネ提案「ポンプde エコ」のプレゼンをさせていただきました。

予想以上の削減率に、社長もビックリ!?

 トリシマの「ポンプde エコ」では、まずは既設ポンプの運転状況をチェックし、エコポンプに取り換えることでどのくらい省エネできるか、実際の削減率を数値で出す「省エネ提案書」を提出。その後、成果の報告会まで丁寧に行っています。

今回、このプロセスに賛同してくださった藤本部長も、現場の担当者たちにハッパをかけ、既設ポンプをリスト化してくれました。これをもとにトリシマが、プロの目でより詳細に診断し、まずは机上検討により対象ポンプを選定。次に実際に現場へうかがい、Before測定、今回の投資回収基準「3 年以内」に合うポンプを選定、導入。その後、After測定の結果をJFE 条鋼へ提出すると、その資料をもとにみなさんが率先して結果報告会を開催されました。

その結果はというと、最初に予測したよりも、さらに大きな削減に成功! たとえば1 台のポンプでいうと、消費電力32.7kW が24.8kWにダウン、24.2% の削減となりました。

喜んだ担当者は、藤本部長も知らない間に社長に報告。その報告を受けた社長が藤本部長に、

「『こんなにいい話ないじゃないか。どうしてもっとやらないんだ』って。いやいや、全部存じ上げております、と(笑)」。全事業所で取り組む省エネ活動となったのです。

本当に会社のためになるならルールも変える!

ただ、先にも触れたように、当時のJFE 条鋼での基準は、投資回収基準「3 年以内」。ということは、せっかく省エネの余地はあっても、投資回収が3 年を過ぎてしまうものは外れてしまいます。ここで、これまた藤本部長の問題解決能力がモノを言います。

「社長、この基準をもう少しゆるくしたら、取り換えできるポンプの台数はもっと多くなります。必ずもっと省エネできるはずです、って直談判したんです」。

提案は受け入れられ、投資回収「4 年以内」となり、候補となるポンプの台数もグンと増えました。

「政府の補助金も活用して、早く(取替え可能な)全部のポンプを取り換えてしまいたいですね」。

全製造所から総勢11 名で、ポンプde省エネ講習会に参加!

今年4 月には、藤本部長が中心となって、6事業所すべてから各数人の若手を集め、トリシマ本社で行っている「ポンプde 省エネ講習会」に参加してくださいました。これは、実機によるデモンストレーションなどで、ポンプでいかに省エネできるかを興味深く学べる講習会で、2011 年のスタート以来、今や受講者は2,000 名を突破しています。

▲納入ポンプ

もちろん、若手教育というだけでなく、「メーカーとのつながり」を大切にしたい、という藤本部長。

「業者の力を借りて、自分たちで省エネをしていく。5 年、10 年経って、彼らが責任ある立場になったときも、きっと役立つ知識だと思いますよ」。

21 世紀の企業の責任として省エネ意識の高い社長、その使命をしっかりと果たす藤本部長、そしてその取組みについていくメンバーたち。まさにトリシマとお客様とが一緒になって実現した「ポンプde エコ」となりました!

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