※2013年8月現在の原稿です
インバータを取り外し、エコポンプで消費電力17.4%削減!
今回は、大阪に本社をおく自動車部品メーカー、株式会社エクセディ管理本部の魚住様(人事総務部施設管理・防災チーム主務)にインタビューを行いました。エクセディは、マニュアルクラッチ(手動変速装置用製品 ) やトルクコンバータ ( 自動変速装置用製品 ) の専門メーカーとして 60 年の歴史を持ち、いまや世界 22 ヶ国に工場や営業拠点を広げるグローバル企業です。また特に近年では、環境対策として、太陽光発電パネルの設置や見落としがちなエア漏れの改修を実施するなど、省エネにも積極的に取り組まれています。

インバータを取り外したほうが省エネになる!?
既設ポンプの更新時期が近づいていたころ、ある工業雑誌に掲載されていたトリシマのエコポンプの広告を見て興味を持たれたとい う魚住様。さっそくトリシマのエ コアドバイザーがうかがい現地を確認すると、インバータによって 周波数を45Hz に制御し、固定速運 転を行っていることが分かりまし た。これで吐出し量と全揚程が小 さくなるので、たしかに省エネに は効果的です。しかしここに、イン バータロス※があるのはあまり知 られていません。
また、季節変動や昼夜の時間変 動など、運転点を変動させて使用 する場合にはインバータは有効で すが、今回のポンプは、1年365 日 連続稼働変動なしのコンプレッサ 用冷却水ポンプ。そこでトリシマ は、インバータの代わりに、お客様 の仕様に合わせた高効率ポンプを 入れることで、ポンプの小型化・ インバータロスの削減による省エ ネを提案しました。
「仕事って『人』。 トリシマだから信頼できました」
とはいえ、それまでずっとイン バータを採用していた魚住様。取 り外すのに不安がないわけがありません。しかもこのポンプは、工場 にとって「停止すれば工場全体の 稼働もストップしてしまう」ほど 重要なコンプレッサ冷却水ポン プ。そのうえ実は今回、ポンプの取 り換えだけでなく、それに合わせ て配管工事も必要となったため、 コストもリスクも高く、責任者で ある魚住様にとっては失敗の許さ れない「ドキドキもの」の賭けだっ たと言います。
「でも結局、仕事って『人』です よね。トリシマの営業の方は、私の そんな立場や状況も理解してく れ、一緒になって頑張ってくださ いました。このままインバータは 残して、ポンプをエコポンプと取り替える場合、インバータを取り 外した場合、多段ポンプにした場 合など、さまざまな想定パターン を出してくれて。シミュレーショ ンもしっかり比較検討してくれた 上で、うちにとってベストとなる 選定をしてくれたので安心できま した。
それに、ポンプ効率そのもの だけでいえば、必ずしも他社より 高いわけではない、といったネガ ティブ面も正直に話してくれたの が信頼できましたね。でも、長い目 で見れば必ず省エネになる。最後 はもう、不安よりも期待のほうが 大きかったですね」。

結果は、想定以上に効果大!
そのご期待に応えられるよう、 トリシマとしても万全の体制で取 り組んだ今回の結果は、モータ容 量30kW→15kW、消費電力では2.7kW の削減。この数字だけを見ればそ れほど大きくは見えないかもしれ ませんが、このポンプは、先にも述 べたように、1 年365 日24 時間稼 働。つまり、年間8,760 時間の長時 間運転ですから、一年で考えれ ば、23,582kWh(17.4%)、235,821 円もの電力費削減になります。しかも、
「机上の計算と実測値には多 少の誤差はあると思いますが、今 回はそれがいいほうに出て。最初 のシミュレーションより実際の結 果のほうがよかったんですよね」
と嬉しそうに話してくださる魚住 様。
「トリシマのエコポンプは安く はないと思いますが、投資回収を 見込めるし、多少初期費用はか かったとしても、省エネ効果の高 いものを選ぼうと思いました」
と、 エコポンプの特長をご理解いただ けたのは、トリシマにとっても大 きな励みとなりました。
「静か」「水が漏れない」。省エネ以外のうれしい効果も!
また今回、エコポンプ導入によ り省エネ以外の効果も実感してい ただけました。
「ポンプを運転しているときの 音が、とても静かになりました。ま た、エコポンプはメカニカルシー ルが標準装備なのもうれしいです ね。以前はグランドパッキンだっ たので、水漏れは仕方ないものと あきらめていましたが、今はそれ もなく、メンテナンスも楽です」。

今後の省エネ施策に関しては、
「うちは工場が大きいので、省エネは今後も進めていかなければなりません。(改正省エネルギー法では) エネルギー消費原単位の削減必達のため、さらなる省エネにチャレンジを続けたい。本音を言えば大変ですけど」。
明るく元気なお人柄か、“大変な こと”も楽々乗り越えていきそう な魚住様。インタビューの間も ずっと笑顔で、いろんなお話をし てくださいました。その前向きパ ワーに負けないよう、トリシマも これからも最大限の協力をさせて いただきます!
※インバータロス: インバータを運転することによって消費される電力のロス。一般的に3 ~ 5%のロスが生じる
省エネ効果
