※2012年6月時点の原稿です
省エネ活動の高まり
全原発が休止し、電力料金の値上がりが言われるようになった半年前から、工場全体を省エネする活動が活発になってきた。 1年前であれば、先ずは1台のポンプを高効率のエコポンプへ取替え、省エネ効果検証後に、他のポンプを1台ずつ省エネ化をする方が多かった。半年前からは、既に省エネ効果を検証されたことがある方はもちろん、「ポンプdeエコ」活動を初めて取り組む方でも、10台以上のポンプをまとめて省エネ化の検討をし、省エネ効果のあるポンプは全て取替える方が増加している。
数十台のポンプをまとめて省エネ化することにより、1台のポンプでは得られない大きな省エネ効果を得ることができる。また、複数台を1度に設置することにより、工事の工数が減り、工事費を抑えることも可能である。最近では、新規設備のポンプ導入の際も、省エネタイプを選ぶことによりランニングコストの低減を考慮するお客様が増加している。
トリシマのまとめ提案の流れ
「ポンプdeエコ」活動を行うにも、どのポンプからどのように省エネを実施すれば良いのかわからない。そこで当社では、お客様の不安や懸念を解消しながら、お客様が無理なく「ポンプdeエコ」活動に取り組めるようにポンプの省エネ提案を行っている。当社の省エネ提案の流れはStep1~6がある。(右図)
【Step1】省エネに対するご要望確認
省エネに対するご要望確認お客様の省エネに対する要望や取り組み状況をお伺いし、 お客様の可能な範囲での「ポンプde省エネ」をご提案する。
【Step2】既設ポンプの調査
お客様が使用されているポンプを調査し、ポンプの仕様や状況を確認する。
【Step3】省エネのご提案
既設ポンプをエコポンプに取替た際の省エネ提案書を提出し、 省エネに取り組むポンプの優先順位をお客様と共に決めさせて頂く。
【Step4】現地測定
既設ポンプの仕様等が不明確の場合には、現地ポンプの測定や持ち帰りによる性能試験を実施する。
【Step5】エコポンプ導入による省エネ実施
省エネ提案資料に基づいて、エコポンプ取替による省エネを実施する。
【Step6】省エネ報告会
省エネ報告書の作成だけではなく、工場長や上司への報告、他部門への水平展開を行いたい時、なぜポンプで省エネになったのか?を ポンプのプロがわかりやすく解説する報告会を実施する。報告の手間を省けご評価頂いている。

ポンプ10台まとめて省エネ事例
某飲料メーカの生産工程用ポンプの省エネ事例である。
連続運転ポンプや間欠運転ポンプの測定を行い、各々の運転状況を把握した。その結果、既設ポンプの仕様は変更せずに、 高効率のエコポンプと超高効率のTUモータによる省エネを実施し、消費電力31.2%削減できたことにより、CO2を約75t、年間約200万円のコストダウンとなった。
新規設備での検討の重要性
新規設備を建設する際、使用するポンプのランニングコストまでをご検討されるお客様が増加してきた。使用状況にもよるがポンプの寿命は約15年である。選定するポンプによっては15年間もの間、ムダなエネルギーとコストを費やすこととなる。 ポンプ28台が計画された新規設備において、省エネ提案を行った事例がある。 当初採用を予定されていたポンプに対し、効率の良いエコポンプと超高効率のTUモータを使用することで、電動機容量を合計152kW小さくすることが可能であるため、契約電力を年間約140万円を抑えることができるというシミュレーション結果がでた(下図)。
ポンプの寿命を15年とした場合、エコポンプとTUモータを採用することで、当初の予定よりも契約電力コストだけでも15年間で2,100万円のコスト削減となる。本事例では、28台全て当社のエコポンプとTUモータをご採用頂いた。既設ポンプ取替の時だけでなく新規設備建設当初から、検討すれば最初からその省エネ効果を享受できる。
