エコポンプニュース エコポンプニュース Vol.29ポンプによる豊富な省エネ実績省エネお知らせ

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※2012年10月時点の原稿です

省エネ効果が大きいポンプ

ポンプの役割は人間の心臓そのもので、ポンプが動かないと人々の生活は成り立ちません。 ポンプを15年間稼働した場合、ライフサイクルコストの約90%が電力費に使われています。また、産業分野で用いる最終製品のうち、電力使用量の25%がポンプによる電力と言われています。

トリシマでは、エネルギーを大量に消費する必要不可欠なポンプにおいて、徹底的に省エネにこだわっています。 「ポンプdeエコ」を商標登録し、「ポンプで地球を救う」というスローガンのもと、省エネ化を図ったエコポンプで地球環境の未来に貢献するという活動を2009年から実施しています。
2011年度では、618事業所・5,344台のポンプに対して省エネ提案を行いました。省エネ効果の平均値は、消費電力削減14.6%(総量:約8,624万kWh)、CO2削減量は5.9t/台(総量:約3万t)です。

様々な省エネ手法

ポンプ設備を設計する際、大は小を兼ねるという安心感から、設計段階に様々な余裕を見ています。さらにポンプを選定する際は、設計値以上であれば良いと言う考えが強く、設計値より過大能力のポンプを設置していることが多いのが現状です。
昔は余裕と考えられていたものが、現在ではムダなエネルギーとして扱われるようになり、多くのお客様が汎用ポンプの省エネ化に対して、インバータ導入、バルブ制御、高効率モータの採用を実施されています。
トリシマでは、ポンプによる省エネを実施される方には、ポンプの使用条件を考慮した上で、ポンプの高効率化等、様々な省エネ手法の中からお客様に合ったポンプの省エネ化をエコアドバイザーがご提案します。

多くの提案実績からわかったこと

「ポンプdeエコ」のご提案のために、当社エコアドバイザーが現場のポンプを調査すると、空調や機械の付属品として付いているポンプでは、機械に対して流量や全揚程に余裕のあるポンプが設置されている場合があります。
余裕分の省エネやオーバーロードを防ぐために吐出バルブを1/4のみ開けていたり、インバータにより30Hzにて固定速運転することで省エネ化を実施されている方がいます。ポンプ吐出側にあるバルブが100%開いていない場合、流量にムダのあるポンプであることがわかります。設備仕様に合ったポンプを選定することで省エネが可能です。

インバータで既に省エネが図られている場合でも、一定周波数値で運転している、あるいは70%以下の周波数値に制御している場合は、ポンプ効率の低下やインバータでのロスが発生している可能性があります。仕様に合った高効率のエコポンプを選定することで、ロスを少なくし更に省エネすることができます。いずれのケースも、ポンプや設置環境を見るだけで更に省エネできる可能性があることがわかります。

ポンプのムダを簡単に把握

ポンプによる大きな省エネ効果を得るためには、様々な視点からポンプを見る必要があります。トリシマでは省エネできるポンプを簡単に把握するために省エネシミュレーションツールを無料配布しています。 省エネシミュレーションツールは、現在のポンプ運用状況を入力して頂ければ、弊社エコポンプを導入した際の省エネ効果の目安を点数にて把握できるものとなっています(下左図)。

また、ツールをご活用頂いたお客様には、無料にて省エネ提案書を作成しています。省エネ提案書は、実際に省エネ化を図った際に消費電力、CO2排出量、ランニングコスト等がどの程度低減できるかを示した資料であり、様々なお客様からわかりやすいとご評価頂いています。

ツール活用事例

某製造会社では、省エネシミュレーションツールを活用することにより仕様の見直しが必要なポンプを発見し、ポンプの省エネ化を計画的に実施されています。
このツールにてご記入頂いた情報を元に当社のエコアドバイザーが省エネ提案書を作成し、ポンプの省エネ効果値を提示しました。また、現状の運転点がわからないポンプは、当社のエコアドバイザーにより測定を実施し、現状の運転点や消費電力量を明確にした上で、ポンプの省エネ化を実施頂きました。

実施された事例の一つであるコンプレッサー用冷却水ポンプでは、全揚程の仕様を見直し、既設よりポンプ効率が14%高いエコポンプ、モータ効率が4.7%高いトリシマウルトラ高効率モータ(TUモータ)に更新頂きました。 エコポンプとTUモータ導入前の見込みでは消費電力削減量は25.9%、導入後測定を行った結果、電流値が48Aから38Aと10A削減、消費電力が23.4%削減、CO2が12tとほぼ見込み通り現地でも省エネが確認できました。 この内容は、省エネ効果の結果報告書として提出しました(右下図)。

ツールを活用することで、「省エネ効果の大きいポンプがわかりやすく、また省エネを実施する順番を決める目安にもなりました」とご評価頂きました。現在も省エネシミュレーションデータを元にポンプの省エネを随時実施頂いています。

「ポンプdeエコ」の豊富な実績を持つ当社と一緒に「ポンプdeエコ」を実施してみませんか?

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