エコポンプニュース Vol.75(2018年8月発行)

冷却水ポンプ7台まとめてエコポンプに交換、17.3%の省エネに成功!
~スタンレー電気株式会社 広島工場~

スタンレー電機株式会社 広島工場▲スタンレー電機株式会社 広島工場

         

「光」を究め続けて1世紀。自動車電球のパイオニア、スタンレー電気

日本ではまだ自動車が珍しかった1920年、その自動車の電球を主要品目として始まった小さな店舗がありました。当時すでに世界を視野に入れていたという創業者の大志と情熱を受け継ぎ、「光」一筋にもうすぐ100年。今や世界16ヶ国33地域に拠点を広げるグローバル企業が、今回ご紹介するスタンレー電気株式会社です。

    

主力製品は、今でも自動車やバイクのヘッドライトやテールランプ、ターンランプなど。普段はあまり意識することがないかもしれませんが、ライトがあるからこそ、夜間でもスムーズに走行できたり、後続車に進路変更を知らせることができたり、自動車社会の現代、安全運転に欠かせない存在です。たとえば夜間の運転では、対向車や人など相手にまぶしくないようにランプの向きを切り替えるのがマナーですが、スタンレーの最新技術では、ハイビーム、ロービームだけでなく、対象物の形状を認識し、そこだけヘッドライトの光を遮断するシステムで、夜間運転時の走行の安全をサポートします。また、

「LED光源からヘッドランプの製造まで、一貫して手掛けている、というのがうちの強みです」

と、今回お話をうかがった広島工場、コーポレートマネージメントセンター 広島業務課 専任課長の船橋聡一郎様。ちなみに、あのナイアガラの滝のライトアップに採用されているのもスタンレーのLEDです。

 

省エネ大賞のネット記事で、エコポンプを知ったのがきっかけ。

社会的責任を持つ企業の課題として、とくに昨今、年々意識が高まっているのが、省エネへの取り組み。とくにスタンレーのように、世界中に生産拠点を持つグローバル企業ならなおさらです。ここ広島工場でも毎年1%のエネルギー原単位削減が必須で、太陽光パネルを導入したり、エアコンの運転を制御したりと毎年ネタ探しに苦労しているという船橋課長。エコポンプに関しては、

「インターネットの省エネ大賞の記事を見たのがきっかけで導入しました。インバータではなく、インペラカットで省エネできるっていうのが面白いな、と思いました」

まるでオーダーメイドのスーツ。そのわりに値段もリーズナブル。

船橋聡一郎課長▲船橋聡一郎課長

そう、トリシマのエコポンプの大きな特長が「インペラカット」。今でこそ「無駄な電力はカット」は常識とも言えますが、今から10年前、20年前では、「大は小を兼ねる」安心感から、「中」でいいところに「大」のポンプが据え付けられているようなケースは非常に多くありました。そのときは「余裕」だったものが、今では「無駄」となる。そこでトリシマは、ポンプの要となるインペラ(羽根車)の径を一つひとつの仕様に合わせて、本当に必要なサイズに調整。ポンプの省エネによく使われるインバータを使わず、抜本的な方法で電力カットを可能にします。  







インペラカット▲インペラカット

「『インペラカット』という言葉自体は知らなかったけど、ようは、オーダーメイドのスーツだな、と。それはいいに決まっている。でもやっぱり高いんじゃないの?って思いました。ところが値段を聞いたらそれほどでもない。インバータのように余分な機械を使わないし、信頼性も高い。これはいいなと思いました」

ポンプ能力を最適化し、年間消費電力量9万kWh削減。

今回、エコポンプへの交換を提案したのは、クーリングタワー用の冷却水ポンプ計7台。なかには、20年ほど前に設置した古いポンプもあったので、省エネの効果は大きいと推測できました。実際、現地の運転状況を確認すると、電流値が高く、吐出し量が過大となっている可能性がありました。そこで1台1台、エコポンプに交換したらどれくらい省エネになるか、Before、Afterを数値で表した省エネ提案書を提出。大きな省エネ効果が見込めることから、7台一気に交換となりました。  ただ、ポンプの施工業者に相談すると、

「吐出し量をこんなに小さくしたらダメなんじゃない?」

と懸念の声があがりました。

「たしかに少し不安になりましたが、最初の設計を見たら、最大流量の積み上げで設定しているので、かなり大きな設定になっている。でも、実際に今必要な吐出し量を考えると、こんなにいらないというのは分っていました。おおまかなイメージですが、既設の設計を100%とすると、50%まで落としても大丈夫だ」と思いました。 ただ、季節変動もあるし、工程が変更になる可能性もある。そこで慎重な検討を重ね、間をとって70%での設定に決めました」

なかにはモータ容量を3割程度小さくできたポンプもあり、全体では年間で、消費電力量9万kWh、CO2排出量38トンの削減となりました。

納入エコポンプ▲納入ポンプエコポンプ

省エネへの意識が髙く、広島工場のチームワークも抜群

船橋課長の省エネへの取組みは、こうしたハード面だけではありません。ソフト面でも、できることは徹底的にやる。たとえば、製造工程ではどうしてもある程度の不良品は発生するものですが、車のランプ一つつくるにも電力が必要なわけで、徹底的な分析と管理でこれらを少なくすることで間接的な省エネになる。そうした少しの無駄も見逃さない努力の積み重ねが、営業利益率12%(2017年度連結業績)という非常に高い収益力を生み出しているのでしょう。

また、とくに広島工場の場合、

「周囲の協力も大きかった」

と船橋課長。

「技術的なことは、生産技術の人間とも細かく打合せして、本当にこれで大丈夫か確認し、お墨付きをもらって実行しました。普通、自分に直接関係ない仕事だと面倒がる人もいますが、広島工場はみんなすごく協力的でありがたい。とてもやりやすかったですね」。

グループ全体での取り組みとして、「スタンレー環境賞」という社内表彰があるそうなのですが、今回のエコポンプによる省エネ事例を申請したところ、「優良賞」を受賞されたとのこと。トリシマが少しでもお役に立てたことが非常に嬉しく、これからもポンプによる省エネのエキスパートとして全力でサポートさせていただきます!

ケーシング内の流動性アップ・インペラカット

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