エコポンプニュース Vol.68(2017年6月発行)

一度に16台まとめて更新。消費電力量53.2%削減!
~京王プラザホテルでの省エネ事例~

京王プラザホテル外観▲都庁展望室から見た京王プラザホテル

現在の新宿西口超高層ビル群を見ると想像もつきませんが、新宿再開発がスタートした1971年当時、辺り一面はほとんど何もない旧新宿淀橋浄水所跡地に日本初の超高層ホテルとして、京王プラザホテルが誕生しました。新宿の発展とともに歩み、現在では本館と南館で総客室数1,438室、宴会場38室、結婚式場3室、レストラン15店舗、バーラウンジ7店舗を誇る日本の一流ホテルです。京王プラザホテルは、既に開業から45年が経過しておりホテルを取巻く環境(エネルギー情勢)は当時と比べると大きく変わり省エネルギー対策が重要な課題となりました。

流量を実測した結果

この取材では、京王プラザホテルの省エネ対策として、当社のエコポンプを採用していただくまでの経緯を伺いました。

「京王プラザホテルは日本で始めて大規模な地域冷暖房システムが導入された場所なんですよ」

とお話してくださったのは、京王プラザホテル施設部副部長の野呂様。京王プラザホテルの基幹設備も当時では最先端のものが導入されていたそうです。ところが、基幹設備のひとつである空調用冷温水循環ポンプの現状調査を株式会社京王設備サービス(および空調設備や給排水衛生設備の施工を提供している株式会社リード)と連携し超音波流量計を用いて実測したところ、かなりの余裕を見込んだ流量が確認されました。

実は、ひと昔前までは流量を測ろうとすると、積算流量計を設置する必要がありました。積算流量計は配管に直接装置を取りつける必要があるため、空調を停止し配管内の水を抜き、配管の切断工事が必要です。しかし、ホテルは毎日お客様が宿泊しているので空調を止める訳にはいきません。ところが今は空調を止めることなく冷温水配管の外側に超音波流量計を取りつけることで流量を測定することができます。今回、超音波流量計で実測したところ流量が多すぎることがわかったという訳です。

エコポンプ▲▼快適なホテルでの滞在を陰で支える
空調用冷温水循環ポンプ(エコポンプ)

ポンプの仕様見直しと機器の高効率化

そこで、“ポンプの仕様見直し”と“機器の高効率化(エコポンプ+IPMモータ +インバータ制御)”による実験機を一基設置し省エネ効果の確認を行いました。一年間実測したところ、たいへん大きな省エネ効果があったため、京王電鉄株式会社の協力で一気に16台の冷温水循環ポンプを更新しました。その際モータは、起動時になるべく商用電源でも起動できるTU(トリシマウルトラ)高効率モータにしました。

消費電力量53.2%削減

エコポンプ

今回、一度に16台ものポンプを更新しましたが、まだ館内にはたくさんのポンプが設置されています。しかし、一企業として、環境対策だけの目的では多額の設備投資を行使することはできません。更新時には、予防保全を前提とし基幹設備の更新時期と劣化状態、費用対効果の分析結果等を十分に鑑みて更新計画を立案するそうです。

今回のポンプ設備の更新では、“ポンプの仕様見直し”とエコポンプとTUモータによる“機器の高効率化”で53.2%もの電力が削減されました。京王プラザホテルでは、東京都の温室効果ガス総量削減義務と排出量取引制度の運用が開始された2010年頃から本格的に空調機などの省エネ対策を行ってきたことにより、東日本大震災以降に燃料調整費や再生可能エネルギー賦課金等で高騰した電気料金の情勢を乗りきることができたそうです。

最後に省エネ対策についての考え方をお聞きしたところ、

野呂様▲語り上手な施設部副部長 野呂様

「ホテルはお客様の非日常空間の楽しみを提供する使命があり、節約をお客様にあからさまにするとホテルの
せっかくの雰囲気を台無しにする恐れがあります。ホテルの省エネルギー対策の難しさはお客様に非日常空間
を提供しながら、一方ではお客様の目に届かないところで環境に配慮した省エネルギー対策を実現させなけれ
ばなりません。すなわち『お客様満足度の向上・CO2削減・経費の削減』この3つの要素を同時に達成しなけ
ればならない難しさがあります。それらを達成するためには、常に原点に立ち戻り日々の見直しが何より重要
です」。

野呂様には日々の努力がエネルギーの低減に繋がっていくということを熱く語っていただきました。

トリポン

※ここでのIPMモータとは、IE4(スーパープレミアム効率)の高効率モータです。
 2015年4月以降ポンプを新設または更新する際は、IE3(プレミアム効率)以上の高効率モータを用いるよう法律で義務づけられています。

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