エコポンプニュース Vol.58(2015年10月発行)

塗装工場でも「ポンプdeエコ」!
ホンダ鈴鹿製作所で、32台をエコポンプに交換!

原点のオートバイから、自動車にF1 レーシングカー、最近では航空機にロボットまで。今回は、“モノづくり”でつねに最先端を走る本田技研工業株式会社、そう、日本が誇る世界のホンダ、鈴鹿製作所での省エネ事例を紹介します。

鈴鹿製作所は1960 年、当時大ブームを巻き起こしていた“スーパーカブ”の量産工場として設立されました。今も、世界のベストセラーカーであるシビックやフィット、軽自動車のN シリーズやハイブリッドカーなど数々の名車を生産しています。

「難しい」と言われる塗装工場で、ポンプ32 台を交換

そんな鈴鹿製作所で今回取り換えたのは、業界的には交換は「難しい」と言われている塗装ラインのポンプ。というのも、クルマなどの塗料に使う液体は粘度が高く、空気に触れると固まってしまう。そのため、基本的にはずっと稼働させておかなければならず、配管を外しての工事など無理というのが大方の見方でした。

ただ、鈴鹿製作所では老朽していたポンプもあったため、仕様の見直しを行ったところ、トリシマのエコポンプにすれば10% ~20%は省エネできる、という手ごたえがありました。そこで、より具体的に既存ポンプをチェックし、合計32 台の交換が決定。運転を一時止めるなど、多少のハードルはありましたが、予測通りの省エネを達成できました。

ポンプの省エネといえばインバータを導入したり、モータだけ高効率なものに交換したりするケースも多いのですが、それでは十分な効果が得られないどころか逆に消費電力が増えてしまうこともあるなか、トリシマのエコポンプは、以下3 つのポイントで総合的に省エネをはかり、抜本的な解決法を提案します

 

総合的な省エネで抜本解決!

①高効率設計

最新鋭の技術で構造解析や流体解析を行い、ポンプの中を水が流れる際の抵抗を最小限に抑制。さらにインペラは、羽根の角度やひねりを計算し、水の流れに沿うなめらかな曲線形状となっています。

②インペラカット

一般的にポンプ設備では、「大は小を兼ねる」安心感から余裕をみた設計になっていることが多く、これがムダにつながります。そこでトリシマでは、お客様の仕様点に対して最適なインペラ径を選定し、ジャストサイズに加工することで余分な消費動力を省きます。

③プレミアム効率モータ

エコポンプには、2008 年からIE3 クラスのプレミアム効率モータを標準装備。2015 年春にはトップランナー制度が始まりIE3 が義務化されていますが、そのずっと前からトリシマは、モータの効率にも徹底的にこだわりました。

さらに、既存ポンプをエコポンプに取り換えることで、実際にどのくらい省エネできるか、「消費電力量」「CO2 排出量」「コスト」それぞれに具体的な削減量を記した「省エネ提案書」を事前に提出しています。Before、After を明示し、その数字に責任を持つことで、お客様に安心して取り換えてもらえるようにしています。

モータ容量11kW→3.7kW で、47.9%の消費電力量カット!

実際、Before 測定で1 台1 台丁寧にチェックした結果、たとえば、塗装ラインのあるポンプでは、モータ容量11kW を3.7kW に落とせることが判明。結果47.9%もの消費電力量削減に成功しました。

「担当の方もすごく熱心でしたから。ポンプについての知識も、どんどん増えていって、最後にはプロ顔負けの質問まで飛び出すくらいでしたよ」

とは、トリシマの代理店、日本シール工業株式会社の草場社長。今回、実際に省エネ提案を行い、担当者と何度もミーティングを重ね、ポンプによる省エネを実現させてくれました。そう、今回の取替えが成功したのも、エコポンプについて深く理解している代理店の協力、そして何よりお客様側の省エネへの意識の高さがあってこそです。

大型高圧ポンプの技術を小型汎用ポンプに結集

そもそもトリシマは、1919 年創業のポンプ専業メーカー。とくに発電所や海水淡水化プラントなど向けの大型高圧ポンプを強みとしており、世界各国で実績を積んでいます。こうしたプラントで使われるポンプは極めて高い安全性と効率性が求められるため、ここで培った高度な技術を活かして開発したのが「エコポンプ」なのです。汎用ポンプながら高効率を追求し、一つひとつの仕様に応じてカスタムメイドするセミオーダー方式にこだわっています。

「ポンプde エコ」で省エネ大賞受賞!

塗装工場に限らず、現代社会では、ポンプは縁の下の力持ちとしていたるところで活躍しています。ただ、目立たない存在だからか、とくに汎用ポンプは「動けばOK」「壊れる前に替えるのはもったいない」といった認識が大半で、効率や省エネといった視点はほとんどありません。

そこでトリシマでは2009 年より「ポンプde エコ」という活動を始め、多くの企業に省エネ提案を行ってきました。この取組みが認められ、2015 年1 月には、「省エネ大賞」の中でも最高賞である「経済産業大臣賞」(ビジネスモデル分野)を受賞。ポンプ業界では初の快挙となります。これを励みにトリシマはこれからも、「ポンプde エコ」を通して、日本のひいては世界のエネルギー削減に貢献していきます!




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